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961 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 23 13 06.25 ID nekZqsDio … ~コンビニ前~ アライさん201「お腹減ったのだ…」 アライさん202「あ、食べ物屋さんがあるのだ!」 アライさん203「入るのだ!」ドタドタ 10匹程のアライさんが、コンビニへ押し入る。 店員「むにゃ…いらっひゃいまへ…って、う、うわあぁあ!!」 客3「に、にげろおおぉ!」タタッ 彼らはこんな状況になってまで、何故今まで逃げなかったのだろうか? あなたがこのコンビニの経営者なら、是非「商品なんかどうでもいいから逃げろ」と言ってあげてほしい。 アライさん201「美味しそうな食べ物がいっぱいあるのだ!」ドサドサ アライさん達は、籠へパンやお菓子を突っ込んでいく。 アライさん211「たくさんお弁当が手に入ったのだ!さあ行くのだ!」タタッ アライさん達は、奪った食糧を持って店を出ようとする。 967 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 23 27 16.31 ID nekZqsDio 清掃員「待つのだわ、まだお金を払っていないのだが」ガシッ コンビニ内をモップで清掃していた清掃員が、アライさん201を掴んで止める。 アライさん201「お会計?わけわかんないこと言うんじゃないのだ!」ジタバタ 清掃員「ゴハンを買うには、お金を払わなくちゃいけないのだよ」グイッ アライさん201「お前らの身勝手なルールを押し付けるんじゃないのだ!森や畑の食べ物は、見つけた奴のものなのだぁ!」 清掃員「それは森に生えてないのだが。工場の職員さんが、一生懸命作ったパンなのだわ」グイイッ アライさん201「知らないのだ!いいから離すのだ!」グイイッ 清掃員「はぁ…」 清掃員は、ため息をつく。 清掃員「やっぱりアライさんは、害獣なのだ」ブンッ 清掃員は、モップの柄をアライさん201の顔面に叩き込む。 アライさん201「のごばっ!」グシャアアァ アライさん201の顔面は陥没し、鼻のあったあたりから噴水のように血を吹き出した。 970 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 23 34 45.43 ID nekZqsDio アライさん202「!な、何するのだ!」 清掃員「お前らの気持ちは分かるのだ。タダで食べ物が手に入ったらどんなに楽か」ヒュンッ アライさん202「ごひゅっ」ゴキィ モップの柄が、アライさん202の首に横から突き刺さる。 アライさん202は倒れ、起き上がることはなかった。 清掃員「あたし達は美味しいパンを頑張って作ってくれた人に、感謝しなきゃいけないのだ」ドガァ アライさん203「ごぶぅっ!」グシャ アライさん203の喉が割れた。 アライさん204「こ、このお!」ブンッ アライさん204が金属バットを振りかざす。 清掃員「だからお掃除やお仕事を頑張って、恩返ししなくちゃいけないのだ」ブンッ アライさん204「ぎびいっ!」 背後に回った清掃員から後頭部に突きをくらい、アライさん204は泡を吹いて突っ伏した。 アライさん205「許さないのだ!たあ~!」バッ 清掃員「お金を払うことは、感謝の気持ちのやりとりなのだ」ズグシャ アライさん205「ぎひぇっ」 モップがアライさん205の耳に叩き込まれる。 アライさん205はひっくり返ってゲロをぶちまけながら、手足をばたつかせた。 206「ひぃ!ま、待った、降参なのd…」 清掃員「人にいっぱい感謝されることをしなきゃ、お金は貰えないのだ」ドズゥ アライさん206「ごぼぐっ!」ボギィ アライさん206は口のなかにモップの柄を叩き込まれ、脛椎を破壊された。 975 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 23 41 28.22 ID nekZqsDio アライさん207「降参なのだ!降参…」 清掃員「畑で野菜や小麦を作ってくれた人に、感謝も恩返しもしないお前達は」ズドグゥ アライさん207「ぎょぶっ…」 アライさん207は、目にモップの柄を突っ込まれ、眼底を割られ脳を破壊された。 清掃員「ヒトの好意にたかるだけのお前たちは」ドズゥ アライさん208「ぎびゃああぁーっ!ごぶうぅぅっ!」ゴボォ みぞおちを突かれたアライさん208は、胃を破壊され、とめどなく吐血した。 清掃員「ハエなのだ」ドズゥ アライさん209「」ドサァ アライさん209は、左胸を突かれた後、瞬時に心停止した。 981 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 23 50 18.24 ID nekZqsDio アライさん210「あ…あぁ…」ガクガクブルブル 清掃員は、大きな帽子の下から憎悪の目を向けている。 深い憎しみと、悲しみが宿った目だ。 取り返しのつかない絶望を味わい、それを他者へも味わわせんとする、復讐鬼の目。 アライさん210「お…お前……汗のにおいで分かったのだ…」 清掃員「…」ツカツカ 清掃員は、アライさん210へ近付く。 アライさん210「お前も、アライさんと同じ…」 その瞬間、アライさん210の頸動脈にモップの柄が叩き込まれた。 アライさん210「ぐぶふっ…なんで…ながま…な゛の゛に゛…」グタッ アライさん210は昏倒し、内出血でカエルのように顎の下を膨らませた。 清掃員「…」グイッ 清掃員は、倒れたアライさん達を店の外へ投げ捨てた。 店員「あ…ぁ…」 目の前で行われた殺戮に、身を震わせる店員。 床が血が濡れているが、商品は無事のようだ。 清掃員「申し訳ないのだわ。すぐお掃除するのだった」サッサッ 清掃員はモップで床の血を拭き取る。 店内に、暴力の痕跡は何一つ残っていなかった。 987 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 23 54 45.34 ID nekZqsDio … 軍隊は、作戦が決まらずにはすぐには動けない。 隊員の命を無駄に失うわけにはいかないからだ。 少なくとも、敵の兵力を知った上で、他の作戦との兼ね合いを考慮して出兵しなくてはいけない。 だが。 今、この状況で。 どんな決断が下されようとも。 そんな作戦が遂行されようとも。 絶対に変わらず、兵を派遣すべき場所があった。 992 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 23 58 46.12 ID nekZqsDio …そこに、可能性があるから。 アライしゃん1「ぶらんこたのしーのだぁ♪」キャッキャッ ホルスタインちゃん1「あぐぅっ…」 …助けを待つ人が、きっといるから。 アライしゃん4「つぎはあらいしゃんのばん…ん?なんのおとなのだ?」 ホルスタインちゃん2「い…だい…よぉ…」 敵を倒すためではなく。 人命を救助するために。 アライさん1「ん…?あれは何なのだ?」 993 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/06(水) 00 01 29.15 ID XfYXU2n3o アライちゃん1「なんかとんでるのらー!」 アライちゃん2「とりかー?」 アライちゃん3「こうもりなのかー?」 アライさんの子供達が巣食うこの村に。 戦闘用ヘリ「」バタバタバタバタ 機銃とヘルファイアを詰んだ戦闘用ヘリ5機と。 装甲車「」ブルルルゥゥン 重機関砲ブローニングM2を搭載した、装甲車が7機到着した。 994 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/06(水) 00 02 14.25 ID XfYXU2n3o 次スレへつづく 997 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/06(水) 00 04 28.43 ID J79Rs3RH0 おつおつ 舌ったらずな話し方をするアライちゃんの気持ち悪さは異常 998 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/06(水) 00 04 36.86 ID t6hthewG0 ヒーローが来てくれた!子供の悲痛な叫びを聞いて、ヒーローがやってきた!! パート3へ進む パート2へ戻る
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705 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/25(金) 23 22 31.59 ID Kc5QPffYo 大臣はアラジビ愛好家である。 一般人なら芽を背けたくなるようなグロテスクな料理、『アラフライ』でさえ、 彼女は明確に「食べたい」と言ってのけた。 しかし、そんな彼女でも。 大臣「う…う…」ガクガク ナイフとフォークを握る手は、しばらく震えていた。 707 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/25(金) 23 30 28.06 ID Kc5QPffYo 食通の友人「ちなみに俺はこれ食べましたよ。自分が食ってウマいと思うもの以外、人に食わせるわけないじゃないですか」 大臣「その理屈は分かってますが…」プルプル そこへ、小学生くらいの男の子が入店してきた。 食通の友人「へいらっしゃい」 男の子「おじちゃーん、干しアライください」 食通の友人「へい、あんがとな。150円だ」 男の子は、ガマ口財布から150円を取り出し、渡す。 食通の友人「へい、まいど~」スッ 食通の友人は、串に刺さった干し肉を男の子へ渡した。 男の子「いただきまーす」ムシャムシャ 男の子は、美味しそうに干し肉を食べている。 708 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/25(金) 23 35 44.83 ID Kc5QPffYo 大臣「…ショクエモンP、私にもあれを1つ寄越すのです」 食通の友人「へいまいど、150円です」 大臣にも、串に刺さった干し肉を手渡す。 食通の友人「サービスの麦茶です。どぞ」コトン 大臣「いただくのです。あぐあぐ…」モグモグ 大臣「…うん、やはり干しアライは美味しいのです」モグモグ 食通の友人「屑肉を出汁で味付けして、干し肉にしたもんですが、けっこうイケますよね」 大臣「…ここの所、お前の料理はインフレしていたので、この素朴な味がまたいいのです」 大臣「無理に見た目の派手さを追究しなくても、アラジビ肉はそれ単独で十分美味しいのです」モグモグ 709 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/25(金) 23 38 12.53 ID Kc5QPffYo 食通の友人「豚や牛と同等以上のポテンシャルありますよね。ただ、やっぱアライさんが人の見た目してるから、パンピーには受けが悪いですが」 大臣「ふぅ…。さて、アライちゃンバーグを頂くのです」カチャカチャ 大臣は、ハンバーグを切って口へ運ぶ。 大臣「もぐもぐ……!ごくんっ…」 大臣「な…何ですか、これは!」 710 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/25(金) 23 41 35.06 ID Kc5QPffYo 大臣「美味しいのです。骨は軟骨みたいでコリコリしてるのです」 食通の友人「アラフライは、頭まで美味しく頂かれましたからね。こいつらは骨も歯も爪も、加熱すると柔らかくなるんですよ」 大臣「むぅ…。無駄がないのです。普通焼き魚でさえ頭は残されるのです。もぐもぐ…」モグモグ 大臣「御馳走さまなのです」 食通の友人「いかがでしたか?」 大臣「…料理としては満点です。しかし…」 大臣「ライブキッチンのクッキングショーとしては、さっきのは微妙なのです」 711 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/25(金) 23 47 20.43 ID Kc5QPffYo 大臣「まず、カタルシスがないのです。盛り上がりに欠けます。ただ淡々と殺して、後は普通に料理するだけ」 大臣「料理のピークと、虐殺のピークがずれてるのです」 食通の友人「随分冷静な観点で批評しますね。まあ…確かに…」 大臣「それから、アライさんのリアクションが面白みがないのです。拘束し、ただ叩かれて、痛がってるだけなのです」 大臣「もっとこう、もがき苦しみ、動き回るようなのがウケるのです」 食通の友人「フーム、難しいっすね…」 大臣「これはダメ…とまでは言いませんが、次のフェスで挑戦者に負けるかもしれないのです」 食通の友人「挑戦者?」 715 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 00 01 53.71 ID +Smt3iqlo 大臣「聞いてないのですか?次のフェスで、あのブラウンPが、あなたにクッキング対決の挑戦をしてるのです」 食通の友人「最近ブログチェックしてなかったからな~…」 大臣「ブラウンPは新人ながら、めきめきと腕を上げているのです。そして何より、ブラウンP自身のファンが多いのです」 食通の友人「…だろうな」 大臣「クッキング対決では、料理は600g以下と規定されるのです。それでどれだけたくさんの試食者から票を得られるかで、競い合うのです」 食通の友人「うーん…相手はあのブラウンPか…。俺より格上のランカーか」 大臣「次のライブキッチン、アライちゃんバーグで出る気なら、勝ち目は薄いのです」 716 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 00 07 31.55 ID +Smt3iqlo 大臣「どっちが格上かはさておき…、今現在のランキングではお前の方が上なのです。でも、ブラウンPの急成長は、あっという間にお前を抜き去りそうなのです」 食通の友人「…となると。俺の方も、ずっと温め続けてきた秘密兵器を御披露目するしかないな」 大臣「秘密兵器?」 食通の友人「はい。誰にも見せてなかたんですが…。俺は勝負には勝たなくちゃ気がすまないタチで。次のライブキッチンは、全力でいきますよ」 大臣「楽しみにしてるのです」 大臣「…お前には、感謝してもしきれないのです」 食通の友人「…お互い様ですよ」 717 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 00 12 17.32 ID +Smt3iqlo 大臣「…かつて、アラジビ料理は悪趣味なゲテモノでしかなかったのです。同好の狩人がひっそりと集まって、こっそり食べ合う地味で陰気な集いにすぎなかったのです」 食通の友人「…」 大臣「そこへお前がやって来て、アライさんを虐殺しながら料理する、ライブキッチン動画を動画サイトへ投稿し始めたのです」 大臣「お前はトーク技術や、アライさん虐殺ショーの魅力でファンを獲得し、アラジビ料理の普及に貢献したのです」 大臣「お前のおかげで、フェスの参加人数は増え始め、アラジビ肉の優れた味が純粋に評価され始めているのです」 食通の友人「物騒な話ですがね…。人と同じ姿のフレンズを食べるなんて」 718 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 00 20 33.86 ID +Smt3iqlo 大臣「明日は客がいっぱい来ると言ってたのです」 食通の友人「はい。ま、材料が15皿には足りなくなりましたがね…」 大臣「だったら、『特定有害駆除対象フレンズ引き取り保護サービス』を使うといいのです」 食通の友人「何ですかそれ?」 大臣「駆除業者が集めた特定有害駆除対象フレンズは、保健所へ集められますが。それを注文のあった場所に配送する事業なのです」 食通の友人「有料なんすね」 大臣「名目上は、『引き取り保護』ですが…、ぶっちゃけると、アラジビ肉の通販なのです」 食通の友人「ぶっちゃけましたね!?」 719 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 00 29 17.32 ID +Smt3iqlo 大臣「駆除業者や狩猟業者が持ってきた特定有害駆除対象フレンズを、卵管をレーザーで焼いて避妊した後、アラジビ料理人のところへ流通させるシステムなのです」 食通の友人「あ、いいですねそれ」 大臣「これがあれば、アラジビ料理人は安定したアラジビ肉の供給を受けられるようになり、我々は料理人から代金を受け取り駆除活動資金にできます。良循環なのです」 食通の友人「採算取れるんすか?」 大臣「今はまだ赤字なのです。でも、安定してアラジビ肉を供給できれば、やがて多くの人に普及して、人気と需要が高まるのです」 大臣「そうすれば、やがて市場規模の増大に繋がり、黒字化できるのです。今は先行投資の時期なのです」 食通の友人「うまくいけばいいっすね」 721 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 00 34 57.91 ID +Smt3iqlo 大臣「そのためには、お前ら料理人が頼りなのです。頑張ってアラジビ料理を普及させて、駆除活動を促進してほしいのです」 食通の友人「ああ、任せてくれ。次の秘密兵器で、多くの人の胃袋もハートも鷲掴みにしてやるさ」 大臣「かつて多くの動物達を乱獲し絶滅に追いやった、お前達人間の群れとしての強さを見せるのです」 大臣「ドードーやステラー海牛にやったように、奴らを絶滅させてやるのです」 食通の友人「…健闘しますよ、大臣」 722 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 00 38 06.32 ID +Smt3iqlo 大臣「配送完了、と。これで明日までには、子供のアライさんが2~3匹そっちに届くのです」 食通の友人「おぉ…便利ですね」 大臣「着払いなのです」 食通の友人「俺の自費ィ!?」 大臣「ご利用ありがとうなのです。あ、それと、干しアライ3つ寄越すのです」 食通の友人「ほいよ、450円っす」 大臣は、黒服の三人のフレンズ達へ干し肉の串を1本ずつ渡すと、車に乗って去っていった。 723 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 00 40 36.94 ID +Smt3iqlo 食通の友人「…さてと、アラジビフェスの挑戦者か…」 食通の友人「丁度いいや。『秘密兵器』も食べ頃だったしな」スタスタ 食通の友人は、自宅の地下室へ足を運んだ。 地下室の前には、重い鉄の扉がある。 724 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 00 42 18.99 ID +Smt3iqlo 食通の友人「仕込みももうすぐ終わりかな…」ガチャ 食通の友人「お前ら、飯の時間だぞー」ギイィー… 食通の友人は、ゆっくりと、鉄の扉を開ける。 そこは暗く、独特な匂い…悪臭が漂っていた。 デブアライさん1「も、もごご…」 デブアライさん2「うぐぐ、ぐ、ぐるじいのだ…」ブヨンブヨン 725 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 00 43 09.74 ID +Smt3iqlo つづく 727 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 01 04 21.91 ID fWEe5ny20 大臣の言うことよく分かるわぁ 殺し方が呆気ないと思ってたら大臣にこう言わせるための伏線だったんだな ブラウンPとアラフライ定食 その1 パート1へ戻る
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Top 書き手一覧 ひますぎ ひますぎ けいおんSS書き手の一人。 由来は自身の作品、純「ひますぎ!」から。 安価SSで有名となった珍しい人物。 即興でかつ盛り上がる展開を次々と生み出し、その手腕も話題となった。 上記作品とは別に、SS速報にて長編作品を書いていたものの、2011年3月11日に発生した大地震以降、音沙汰が無くなってしまう事件が発生した。 ファンが心配して書き込むも反応は無く、そのままSS速報の放置期限である三ヶ月が過ぎてしまった。 しかし数日後、落胆していたスレに唐突に作者の書き込みがなされ、スレは歓喜に包まれた。 その後、作者の無事も確認され、作品も再開された。
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271 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/31(木) 23 51 12.76 ID 1xja7xEro … ~後日、ブラウンPの家~ ブラウンP「…私の負け、か」 ブラウンP「独創性を加えてみたとはいえ、虐殺ライブキッチン自体がショクエモンPの二番煎じだからな…」 ブラウンP「料理好きの素人が、踏み込む世界じゃなかったかな…」 ジャパリパーレェー♪ ブラウンPの携帯電話へ、SNSのメッセージ受信の音声が流れる。 272 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/31(木) 23 56 12.74 ID 1xja7xEro 食通の友人『よう、お疲れ様』 ブラウンP「やあ、ショクエモンP。…どうしたんだい?」 食通の友人『どうしてるかなって思ってさ』 ブラウンP「…あれから本職の漫画の方の筆が進まないよ。なぜ3倍近くも、君に差をつけられたんだどうな…」 食通の友人『…』 ブラウンP「なぜと言っても仕方ない。私のライブキッチンの方が劣っていたと、そういうことなんだろう」 食通の友人『それはどうかな?動画サイトを見てみろ。アラジビフェス2017 夏大会でぐぐれ』 ブラウンP「…?」カタカタ 273 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/31(木) 23 59 14.32 ID 1xja7xEro ブラウンP「な…!こ、これは…?」 食通の友人と、ブラウンPのライブキッチンが、別々に動画に上がっていたが。 その再生数の差は歴然。 ブラウンPの動画の再生数は、食通の友人の100倍程もあった。 ブラウンP「この差は…いったい?」 274 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/01(金) 00 08 17.61 ID qV0IX2gFo ブラウンP「投票ではあんなに差があったのに…!」 食通の友人『理由は単純だ。1つは、料理の味の差。だが実は、重要なのはそこじゃない』 食通の友人『あんたのライブキッチンはホラーとしては満点だ。だが、客はホラーを求めてはいない』 ブラウンP「なに…」 食通の友人『英雄症候群って言葉、知ってるかい?』 ブラウンP「…ああ、知っている。人は自身の価値を見失いかけた時、他者を見下し虐げることで、相対的に自身の価値を高く見ようとする。『下には下がいる』ってことだね」 ブラウンP「ただ、善人を虐げるのは価値ある者のやることじゃない。だから、虐げやすく見下しやすい『ワルモノ』を探し、攻撃する。…その心理が、英雄症候群だ」 食通の友人『そう。そして、俺のライブキッチンが求めるのは、それだ』 276 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/01(金) 00 16 26.52 ID VCzJyQCeO 食通の友人『アライさんという分かりやすいワルモノを登場させ、それをみんなの応援で見下し、虐げる。いわば、俺がやってるのはヒーローショーだ』 ブラウンP「…悪を倒す正義のヒーロー、ショクエモンPの勧善懲悪ストーリーってことか…」 食通の友人『ステージを観ることで、観客達はワルモノ退治の当事者になれる。観ている皆がショクエモンになれる。だから一体感と、スカッとする気持ちがあるんだ』 ブラウンP「…それじゃあ、私のは?」 食通の友人『あんたのは、一見無害化された…見方によっては愛らしくもある子供達を、最も残酷な形で苦しめ、傷つけ、殺した。倫理観に反した、本物の殺戮ショーだ』 食通の友人『どちらかというと、感覚は動物虐待やスナッフに近いな。そして観客達は、その場に立ち会うことで、否応なく当事者となった』 食通の友人『観客達の多くは、そこに胸糞悪さを感じたんだろう。正義にはなりたくとも、悪にはなりたくない。あんたほど真のサディストじゃあない、ニワカ達だってことさ』 ブラウンP「…だが、この再生数は、どういうことだろうか?」 食通の友人『単純な話だ。画面の向こうで起こってることだから。視聴者が、当事者じゃないからさ』 ブラウンP「…」 277 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/01(金) 00 25 38.35 ID VCzJyQCeO 食通の友人『ステージを見守る観客達は当事者だが、画面越しに見る視聴者達は部外者。そこで俺らのショーは、見方が180°変わる』 食通の友人『動画の視聴者は当事者になれない。だから俺の勧善懲悪ショーは、"どっかの誰か達がワルモノをやっつけてるだけ"の、つまらん茶番劇に変わるのさ』 ブラウンP「…私のは?」 食通の友人『よく言うだろ?人の不幸は蜜の味ってさ。人は、どっかの誰かさん…自分と無関係な人間の不幸を見ることで、スリルと快感を味わう。あんたのそれは、あまりにも鮮烈で、美しすぎた』 食通の友人『あんたのライブキッチンは、動画になることで、"作品"として完成されたのさ』 ブラウンP「…作品。これが、作品か…」 食通の友人『これからもよろしく頼むぜ?善きライバルよ』 ブラウンP「ああ。…はは、久しぶりに、私もホラー漫画じゃなく、勧善懲悪のヒーロー漫画でも描いてみようかな…」 278 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/01(金) 00 27 00.27 ID VCzJyQCeO 食通の友人『どんな漫画だ?』 ブラウンP「世界を滅ぼそうとするアライさん達を、捕まえてその場で料理する。正義のブッチャー、ショクエモン仮面…ってのはどうだい?」 食通の友人『結局ホラー漫画じゃねえか!!!』 281 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/01(金) 00 32 23.64 ID 2wqNCaCi0 まぁ、確かにブラウンさんのライブキッチンは異質だったな しかし、ショクエモンPよりも強いアラジビ料理人(フェイロンP)がいるとなると、 最強のアラジビ料理人はアメリカあたりになるんだろうか? アメリカはアラ虐の本場だし、最もアラジビを知り尽くしてそうだし 280 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/01(金) 00 29 50.35 ID eWrgI70i0 二人でアラ虐を高めあってほしい・・・ というかお前ら結婚しろww 282 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/01(金) 00 32 34.41 ID 0+NMtwHi0 残念ながらオオカミさんには既にアミメキリンちゃんという伴侶が ショクエモンさんの恋人はヤギね! 283 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/01(金) 00 39 52.74 ID 7FxsP0Un0 イタリアオオカミ「…」 おまけ・フォアグライさん 報告書3~フレンズの胚~ パート2へ戻る
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【ミリマス】P「不思議な力でうちの風呂場とアイドル達の家の風呂場が繋がった」 執筆開始日時 2018/01/22 元スレURL https //ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1516614328/ 概要 ーーPの住んでるマンションーー P「はあ~いい湯だなあ…」カポーン P「やはりシャワーよりも湯に浸かった方が疲れはとれるよな」チャプチャプ P「今日は少し長風呂するか…」ボンヤリ ガラガラッ P「うん?」 静香「えっ?」スッポンポン P「……」 静香「……」 キャアアアアアアアア! ミリマスSSです。親愛高いです。よろしくお願いします。 タグ ^最上静香 ^高山紗代子 関連SS 後日譚【ミリマス】P「不思議な力でうちの風呂場とアイドル達の家の風呂場が繋がった2」 まとめサイト アイマスSSまとめサイト 456P アムネジアss大全 あやめ2nd えすえすゲー速報 エレファント速報 おかしくねーしSSまとめ ネコミミss速報 プロデューサーさんっ!SSですよ、SS! ポチッとSS!! SSまとめ ホライゾン ローマンーSSまとめー SS速報 SSでレッツゴー SSナビ SS宝庫~みんなの暇つぶし~ SSびより SSまとめプラス SSマンション SS 森きのこ! SS2chLog YomiCom wiki内他頁検索用 Pドル いちゃコメ ミリオンライブ 不思議な話 最上静香 高山紗代子
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禁書SS@製作速報/SS速報にようこそ ここでは製作速報及びSS速報に投下された、 -とある魔術の禁書目録 -とある科学の超電磁砲 のサイドストーリー(SS)、ファンフィクションをまとめています また同SSを読んだり書いたりする時の参考資料としてキャラクターや用語のデータ集も作成しています 当wikiはリンク自由です。個人でサイトをお持ちの方はどんどんリンクしてください なおこのwiki内では上記作品群を纏めてSSと呼称します 原作『とある魔術の禁書目録 SS』等については『SS巻』などと表記します このwikiのガイドライン だれでも編集できます。まとめ人随時募集。編集の仕方はこちら SSの書き手が投稿と同時に載せてくれると万々歳 まとめの基準は 製作速報で作成された禁書SS(VIPから引継ぎの作品はその限りでない) 製速禁書SS総合スレのSS以外(現状完全なまとめが外部に存在するので、今のところは) ですが、まとめたいなら適度にどうぞ ただしSS速報以外のもの(ArcadiaなどのSS)に関しては転載しないでください カテゴリはおおまかにこんな感じです 長編(シリーズもの) 短編(単発で短いものあるいはオムニバス形のもの) クロスオーバー(禁書と他作品のコラボ。長編短編合同で扱う) このwikiの目標 従来、製作速報で作成される禁書SSの保存はコピペブログに頼るしかありませんでした。しかし、 自分達で何かを「製作」する以上「保存」するのも自分達で行いたい―― ということで、このwikiが発足しました 前述の通り製速禁書SSの多くは外部ブログでまとめられていますが、それはそれとして 製作速報(SSを発信する場所)が自ら運営するまとめサイト として、オリジナリティを出したwikiにしていきましょう 用語目録について SSを読んだり書いたりするときの参考資料にしてください 人物や用語の説明 各キャラの口調や間違えられやすい設定 SS速報内での扱いやよくある設定 などを扱っています <管理人からのお知らせ> 外部サイトからの転載(製作者自身による)やwikiへ直接の投稿は禁止と決定されました(3/4 Charge)
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704 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 20 01 03.21 ID Aa9u3/tVO 食通の友人が、フォアグライ事業を初めてから3年が経った。 人々を虜にする絶品超高級食材フォアグライは、世界中の富豪にバカ売れ売れた。 フォアグライ加工場は、初期費用を1年で回収。 その後も経営は黒字であり、事業として成功していた。 取締役である食通の友人の方針により、 この会社は6年でフォアグライ生産を終了する計画を打ち立てていた。 それだけの期間が経てば、アライさんはほぼ途絶えると見込んだためである。 その経営方針が、フォアグライのプレミア感を引き立たせ、 「今しか食えない超プレミア品!」という謳い文句でさらに購買意欲を掻き立てた。 705 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 20 06 04.59 ID Aa9u3/tVO ではその間、アライさん達は狩られるままだったであろうか? 否。 人間達に狩られる恐怖の中、アライさん達は希望を求めていた。 人間達を倒す、希望の『流れ』を、待ち望んでいた。 自分達を率いて、統率し、人間達と戦う戦略をもつ『誰か』を。 それが自分でないことを知りながら、『誰か』が現れるのを待っていた。 …その『誰か』は、ついに頭角を表すことになる。 707 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 20 11 06.13 ID Aa9u3/tVO … ~森~ 新人ハンター「家屋に忍び込んだアライ退治は駆除業者の仕事…」ザッザッ 新人ハンター「山狩りするのは俺の仕事!!」ザッザッ 犬(ダックスフント)「ワンワン!」ザッザッ 新人ハンターは、籠と猟銃を持って森を進む。 この犬…ダックスフントは小型犬だが、決して格闘能力は低くない。 アライさんの巣穴へ潜り込み、アライちゃんを引きずり出すことに関しては人間以上。 アライちゃん狩りにはうってつけの犬種である。 「のだ~~~!」 アライさんの声が聞こえる。 新人ハンター「行くぞ」ザッザッ 708 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 20 13 35.05 ID Aa9u3/tVO 「のだ~~~!!」 新人ハンター「こっちから聞こえたな」ザッザッ 犬「ワンワン!」 犬が上を見ながら吠える。 新人ハンター「どうした?まだアライさんはいないぞ」 709 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 20 14 28.82 ID Aa9u3/tVO ごしゃっ。 新人ハンターは、自分の頭蓋骨が砕ける音を聞いた。 …立ち上がれない。 視界の焦点が合わない。 「ワンワン!ワン!」 712 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 20 19 32.17 ID Aa9u3/tVO 地面に倒れ伏す新人ハンターの頭の隣には、大きな石…いや、小さな岩が転がっていた。 彼は、頭上から落下した岩に頭を打たれたのである。 頭部からの出血は甚大だ。 犬「ワンワン!ワン!」 犬は、なおも頭上に向かって吠える。 ボスアライさん「のだぁ!」バッ 上空から、竹槍を持ったアライさんが襲いかかる。 713 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 20 29 06.73 ID 7DSIJ9VCo 犬「ワンワン!」サッ 犬は素早く動き、槍をかわすが… ボスアライさん「遅いのだ!」シュバ 犬「ギキャウウウゥ!」ブッシュウゥ 犬の喉に竹槍が突き刺さる。 犬「ギュウゥ…」バタッ ボスアライさん「はぁ、はぁ、どんなもんなのだ…」シュウゥゥ ボスアライさんの体が少しだけ光る。 EXPを得て、レベルが上がった反応だ。 ボスアライさん「いい感覚なのだ…また少し、力を増したのだ」 取り巻きアライさん1「ボスはすごいのだぁ!」ガサッ 取り巻きアライさん2「ヒトを倒しちゃったのだぁ!」ガサッ ボスアライさん「ヒトは便利なものをたくさん持っているのだ。全部奪うのだ」 アライさん達は、新人ハンターの荷物を漁る。 714 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 20 33 31.67 ID 7DSIJ9VCo 取り巻きアライさん1「犬はどうするのだ?」 ボスアライさん「晩御飯にするのだ!」 取り巻きアライさん2「ヒトの死体はどうするのだ?」 ボスアライさん「………」 取り巻きアライさん1「ど、どうするのだ?」 ボスアライさん「…どんぐりの木の根本に埋めるのだ。きっといい栄養になるのだ」 取り巻きアライさん2「…わかったのだ!」ザッザッ アライさん達は、新人ハンターや、民家から奪った刃物で犬を解体する。 新人ハンターの死体は、どんぐりの木の根本に埋められてしまった。 717 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 20 44 36.63 ID 7DSIJ9VCo … 深夜の森。 木に登ったボスアライさんのもとへ、たくさんのアライさん達が集結している。 ボスアライさん「ヒトはアライさん達を徹底的に滅ぼしに来ているのだ!」 アライさん1「こ、こわいのだ…!」ザワザワ アライさん2「最悪な奴らなのだ…!」ドヨドヨ ボスアライさん「お前達!…そう、今話を聞いているお前だ。もし明日、自分が銃を持ったヒトに会ったら…そのときお前は、どうなるのだ?」 アライさん3「会いたくないのだぁ!」 アライさん4「でも、もう森には食べ物が少ないのだ…畑に行かなきゃ野菜がないのだ…」 ボスアライさん「まさか自分だけは助かる、そう思っているのか?…お前たちの友人はそう思い続け、何の備えもせず!あっけなくヒトに見つかって、殺されたのだ!」 アライさん5「うぅ…!」ガクガクブルブル アライさん6「明日にも、ヒトがアライさんを殺しにくるかもしれないのだ…」ガクガクブルブル 719 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 20 52 18.62 ID 7DSIJ9VCo ボスアライさん「そこのお前!そう、チビを3匹連れてるお前なのだ!お前は明日、子供を連れて歩いてるとき、ヒトに会ったらどうするのだ?」 アライさん1「えっ…っ…に、逃げるのだぁ!」 ボスアライさん「ヒトは銃を持ってるのだ。背中をズドンと一発。大きな穴を開けられ、お前は死ぬのだ」 アライさん1「ひっ…い、いやなのだぁ!」 ボスアライさん「そこのお前!木によりかかってるお前!お前はどうするのだ?」 アライさん2「そ…そうだ…仲良くしてもらうのだ。お友だちになるのだ!」 ボスアライさん「握手した瞬間、お前は首を刃物で刺されるのだ。ヒトが仲良くしたいのは、お前の死体とだけなのだ」 アライさん3「の、のだあああぁ!」ガクガクブルブル 721 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 20 59 08.92 ID 7DSIJ9VCo ボスアライさん「お前はどうだ!」 アライさん4「た…戦うのだ!」 ボスアライさん「一人で戦うのか?」 アライさん5「うぅ…一人じゃ勝てないのだ…!」 ボスアライさん「じゃあ、どうすれば勝てるのだ?」 アライさん5「うぅ……わからないのだ!」 ボスアライさん「教えてやるのだ。お前達がヒトを倒せる方法は3つあるのだ」 アライさん5「…?」 ボスアライさん「1つ。夜中にヒトの寝床へ忍び込み、首をかっきるのだ」 ボスアライさん「2つ。ここにいる全員で、武器を持って一斉に襲いかかるのだ」 ボスアライさん「3つ。これを使うのだ」チャキ アライさん5「そ…それは!ヒトの銃なのだ!銃で撃つのか?」 ボスアライさん「これというのは、銃だけの話じゃないのだ。罠を…道具を使うのだ」 アライさん5「罠…道具…」 ボスアライさん「ヒトは油断しているのだ。自分が狩られる側に回るなんて、ちっとも思ってないのだ!」 ボスアライさん「見るのだ!この荷物を!これはアライさんが倒したヒトから奪ったものなのだ!」 アライさん達「「す…すごいのだ!」」ザワザワ 729 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 21 09 41.88 ID 7DSIJ9VCo ボスアライさん「ここにいるお前達!できるだけ多くの仲間を連れて、アライさんのもとへ集うのだ!たくさんの力が合わされば、ヒトに勝ち、屈伏させることができるのだ!」 アライさん1「わ…わかったのだ!」 ボスアライさん「『明日になれば、事は勝手に良くなる』そう考えてる奴!お前が真っ先に死ぬのだ!」 ボスアライさん「大事なのは、今、生きているこの一瞬一瞬すべてが、ヒトとの戦いだと意識することなのだ!」 アライさん2「た…戦うのだ!」 アライさん3「ボス!アライさんは、ボスについていくのだ!アライさんの力を使ってほしいのだ!」 アライさん達『ボス!ボス!ボス!ボス!』 ボスアライさん「よろしいのだ!いい仲間を持てて、アライさんは幸せなのだ!アライさんはこれから、名前を名乗るのだ!」 名前。 アライさん達は、誰もが自らを「アライさん」と名乗る。 名前を名乗るという発想すら、持つものはいなかった。 730 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 21 14 49.04 ID 7DSIJ9VCo ボスアライさん「これからアライさんは、名前を名乗るのだ…!人類への反逆者…アライさんの王…『アライキング・ボス』と!」 アライさん「…お、おぉ…」 イマイチなネーミングセンスに、それまでの熱が若干冷める。 アライキング・ボス「アライさん達は、ヒトと戦う勇者なのだ!天下を取るのだ!」 『アライキング・ボス!アライキング・ボス!アライキング・ボス!』 … アライさんは、基本的に群れを作らない。 互いに分け合うことも、譲り合うことも、支え合うこともない。 だが、共通の敵を見つけたときのみ。 互いに力を合わせるのである。 今、森に生きる大勢のアライさんは、人類という共通の敵を見つけた。 732 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 21 19 28.81 ID 7DSIJ9VCo … 翌朝… アライさんのいる森に、一台のバスが停まっている。 バスから、一人のフレンズが降りてくる。 キツネ「はぁ…いい加減もうやめたいなぁ…」ハァ ため息をついて出てきたのはキツネのフレンズである。 キツネは、森に入り、アライさんを探す。 735 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 21 26 36.10 ID 7DSIJ9VCo キツネは、アライさんの群れを見つける。 キツネ「やあやあアライさん達、おはよう~」 アライさん1「…フレンズなのだ」 アライさん2「何なのだ?」 アライさん3「お前、人間の匂いがするのだ」 キツネ「そうだよ~。フレンズがヒトと仲良くなって、おんなじ暮らしができるようになる方法があるんだ」 アライさん1「…やっぱり、ヒトの仲間なのだ」 キツネ「そうだよ。ヒトと一緒に仲良く暮らしてる。アライさん達も同じようになれるよ」 アライさん2「ヒトはアライさん殺しなのだ!仲良くなんて、絶対嫌なのだ!」 キツネ「…で、でも、安全で、美味しいご飯を毎日…」 アライさん3「ヒトをみんなやっつければ!安全で、美味しいご飯を毎日食べれるのだ!」 キツネ「…やばいっ!逃げよう!」ザッ アライさん1「お前、人間の仲間なのだ!」ザザッ アライさん2「人間の仲間なら、お前も倒すのだ!」ザザッ 736 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 21 32 19.45 ID 7DSIJ9VCo キツネ「うわー!」タタタッ アライさん1「待つのだー!」ドタドタ アライさん2「倒すのだ!」ドタドタ アライさん3「やっつけるのだ!」ドタドタ キツネ「…交渉決裂か。嫌だなぁ…やむを得ないなぁ…」クルッ キツネは、一番先頭を走って追ってくるアライさんをチラリと見る。 アライさん1「捕まる気になったのか!」ドタドタ 740 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 21 36 48.56 ID 7DSIJ9VCo キツネは一瞬、身を翻す。 キツネ「大胆不敵!トリッククロー!」ブンッ 突如、キツネはアライさん1に向かって拳を振りかざした。 アライさん1「のああぁー!」バギィ アライさん1はキツネの拳に当たり、吹っ飛ぶ。 アライさん2「いだぁいっ!」ドゴォ アライさん3「のぎゃっ!」ガスゥ 吹っ飛ぶアライさん1にぶつかり、アライさん2 3はボーリングのピンのように倒れた。 キツネ「乱暴してごめんねー。それじゃ~」スタコラサッサ キツネは遠くへ逃げていった。 アライさん1「ぐ…ぐぞ~…」ムクッ アライさん2「逃げられたのだ…悔しいのだぁ!」ムクッ アライさん3「むかつくけど追っても仕方ないのだ!帰るのだ!」 741 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 21 47 42.73 ID 7DSIJ9VCo … アライさん1「たくさん仲間が集まったのだ!どうやってヒトと戦えばいいのだ?」 アライキング・ボス「ふっふっふ。アライさん達を追うやつらは、決まって森の中でもだけ銃を撃つのだ」 アライキング・ボス「銃を撃つ奴は、猟師っていうのだ。あいつらは人里では銃を撃てないのだ」 アライさん2「つ…つまり、どういうことなのだ?」 アライキング・ボス「矛盾してるように見えて、実は森の中よりも、敵の本拠地…つまり人里が、一番安全なのだ!」 アライキング・ボス「銃さえなければ、ヒトなんて烏合の衆なのだ!」 アライさん3「まさか、これから…人里に行くのか!?」 アライキング・ボス「その通りなのだ!まずは集落を1つ、乗っ取るのだぁ!」 アライハザード① ~襲撃される村~その2 パート2へ戻る
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197 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/31(木) 20 11 43.35 ID 1xja7xEro 食通の友人「おおっと、そうだ」スッ 食通の友人は、ちょっと焼けた脂肪肝をフライパンから出した。 デブアライさん2「ぁ…ァ…がえ…じで…」ハァハァ デブアライさん2は肝動脈を切断されたことによる失血性ショックで、意識が朦朧としているようだ。 ほとばしるような大量出血。単体回復スキルがあろうとも、止まるものではない。 デブアライさん2「がえ…ずのだ…」ハァハァ 食通の友人「返してどうなるんだ?まさか一度切除した内臓が、中に戻せばくっつくと思ってねえよなぁ?」 デブアライさん2「いい…がら…がえ…じで…」ゴボッ デブアライさん2は医学など知らない。取り出した内臓がまたくっつくのか、くっつかないのか。そんなことは知らない。 ただ、生き延びたいのだ。 生きて山に帰ることを諦めたくないの だ。 理屈は知らねど、少しでも生きのびる可能性を手にするため、自分の内臓を取り返したいのである。 食通の友人「こんだけどでかい脂肪肝だ。丸焼きじゃ中まで火が通るまい」 デブアライさん2「もう…やいちゃ…だめ…なのだぁ…」ゼェハァ 198 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/31(木) 20 20 04.90 ID 1xja7xEro 食通の友人「だから…よく火が通るように!」ソッ 脂肪肝をまな板の上に乗せる。 食通の友人「カットしないとなあぁ!」ダンダンダンッ そして、いい感じの厚みにスライスした。 デブアライさん2「ぅ゛ぁ゛あああああああーーーー!!!!!いやだあぁ!」 観客『Yeahhhhhhhh!!!』 そして、食通の友人は、調味料を加えながら、脂肪肝のスライスを焼いていく。 199 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/31(木) 20 25 28.59 ID 1xja7xEro 食通の友人「さーて完成だぜ!フォアグライのソテーだ!」 観客『オォー…!』 司会「なんと!部位は違えど、ショクエモンPもソテーを作ったアァァー!」 ブラウンP「ほぉ…」 食通の友人「どれ、てめーの肝臓、美味しく調理したぜ。試食してみるか?」グイッ デブアライさん2「」グッタリ 食通の友人「おやぁ?反応がねーな。おーい!」ペシペシ デブアライさん2「」ダラーン デブアライさん1「ひ、ひっ…し、しまる゛っ…お、おろ、じでっ…ぜひゅ、ひゅっ…」ブルブル 食通の友人「…なんてこった。殺すつもりはなかったんだが…」 食通の友人「止血も無しに肝臓ブン取ったら、そりゃ死ぬよなああァァ!!」 観客『アハハハハハハハハ』 200 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/31(木) 20 29 20.95 ID 1xja7xEro 司会「もう一匹は調理しないんですか?」 デブアライさん1「だ…だず…げで…」プルプル 食通の友人「あー、それがさ。今回の大会は重量2400g制限があるだろ?元々は600g制限だったけど、4倍になったとかで」 食通の友人「今計ってみたら…これだけで2400gいってたわ」 司会「脂肪肝1個で2400g!?重いですねぇ!!」 食通の友人「焼いて水分がちょっち抜けたから、その前はもっと重かったことになるな」 201 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/31(木) 20 40 17.30 ID 1xja7xEro 食通の友人「あ、そうだ。このデブアライさん2、血抜き済みで脂身たっぷりです。料理に使いたい方はどうぞ」 料理人1「くれー!」 料理人2「ほしいー!」 観客『アハハハハハハハハ』 司会「それでは試食タイム、いってみましょう!…まずは、フランス大使様。いってみますか?」 フランス大使「ではお言葉に甘えて。ですが、ガチョウ以外の動物の脂肪肝は大してどれも美味しくないのが相場です」 フランス大使「誇りあるフォアグラの名をつけたからには、それ相応の味でなければ…ただの焼き脂肪肝にすぎないということ、お忘れなく」 食通の友人「御意に」 フランス大使「それではフォアグラの本番フランスで、数々の最上級レストランの至高のフォアグラ料理を食べ比べたこの私めが、品評をさせて頂きます」カツンカツン 202 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/31(木) 20 45 48.40 ID 1xja7xEro フランス大使「それでは参ります…あむ…んぐんぐ…」モグモグ フランス大使は、ソースの乗ったフォアグライソテーを口に運んだ。 フランス大使「…!!!こ、これは!!」 司会「いかがですか!?」 フランス大使「っ…!」ボロボロ 司会「な、泣いている!?」 フランス大使「ああ、神様…。ぐすっ…我が歴史ある偉大な祖国フランスの先人達よ…。この私を、今この場に巡り会わせて下さったことに、深く、深く感謝します」グスグス 司会「ど、どうしたんですか…?」 フランス大使「…歴史が、塗り代わりました」 司会「歴史…?」 203 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/31(木) 20 51 54.29 ID 1xja7xEro フランス大使「世界中の一流レストランでフォアグラ料理を作っているシェフの方々に、この私が責任と覚悟を以て言いたい」 司会「…ど、どうぞ」 フランス大使「…今、ここにあるフォアグラ。いえ、フォアグライ。これこそが」 フランス大使「史上最高にして、世界最高…珠玉のフォアグラ、その頂点でございます」ペコリ 観客『オォオォオォォオーーーーーーー!!!?』パチパチパチパチパチパチ 司会「い、言ったからには取り消せませんよ!?今あなたは確かに、世界中のどのフォアグラよりも美味いと!言いましたね!?」 フランス大使「この親善大使、フラン・スゴ・ワッカラーヌの味覚と名誉にかけて、責任をもって保証しましょう」 食通の友人「そ…そこまでベタ褒め…!?いや家で試食した俺もヤバいとは思ってたけど…そこまで…!?」 205 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/31(木) 21 00 22.04 ID 1xja7xEro 司会「な、なんと…。どうしましょう?いきなりフォアグラ料理界の頂点に立ってしまいましたよ?ショクエモンP」 食通の友人「は、はは…参りましたね…」 フランス大使「しかぁし!慢心してはなりませんよショクエモンP様」 食通の友人「ぬ!?」 フランス大使「私が褒めているのは、あくまでも素材の味のみ…。このフォアグライソテーは、素材の味あってこその美味なのです」 フランス大使「あなた自身のフォアグラ料理の腕前は、可もなく不可もなく…といった程度!私が認めた世界最高のフォアグラ料理の座は、食材の助けあってこそのものッ!」 食通の友人「ぐ、ぐっわああああー!!?」ガクッ 司会「ショクエモンP!?」 フランス大使「精進なさい、ショクエモンP。フォアグライに頼らずとも、ガチョウで一人前のフォアグラを作れるようになりなさい。その時こそ、あなたは真にフォアグラ料理人として頂点に立てるのです」カツンカツン 食通の友人「は、ははぁーーッ!」ペコォ 観客『パチパチパチパチパチパチ…』 207 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/31(木) 21 08 50.43 ID 1xja7xEro 司会「え、えー、では!本番フランスの美食家からお墨付きを頂いたところで!試食タイム開始です!こちらへ列を作ってお並びください!」 観客達『ウオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォオォォォォォォォ!!!!!!』ズドドドドドド 司会「な、なんと!一瞬にして長蛇の列が出来上がったァー!」 208 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/31(木) 21 12 25.29 ID 1xja7xEro …そして… 観客1「う゛ま゛すぎる゛う゛ぅ゛ーーっ!!」モグモグ …会場は… 観客2「ァアーー!!!こんなの!!試食コーナーで出ていい味じゃねえ!これひと欠片で万は出せるぜ!!!」 …歓喜の渦に包まれた… 初老の観客「ぬ゛ぅ!?な、なんじゃこれは…美味すぎるウゥ!人生でこんな美味いもの食ったことないわい!」モグモグ 209 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/31(木) 21 16 49.53 ID 1xja7xEro … 司会「それでは投票結果、発表しましょう!勝利の女神は、どちらへ微笑むのか!?」 デブアライさん1「ゼェ…はぁ…どっちにも微笑まなくてもいいから、はやぐだずげるのだぁ!」ブルブル 食通の友人「黙ってろ!」ドゴォ デブアライさん1「タコス!」ドシャ ドラムロール「デドデドデドデドデドデドデドデド…」 司会「復讐のバトルを征し、フォアグライを披露したショクエモンPか!?」 ショクエモンP「勝ったな」フン 司会「はたまた、愛に包まれた関係から一転、地獄のソテーを生み出したブラウンPか!?」 ブラウンP「く…」 ドラムロール「デドデドデドデドデドデドデドデド…」 210 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/31(木) 21 18 16.13 ID 1xja7xEro 司会「判定はッ!」 シンバル「」ジャーン! ショクエモンP「…」ゴクリ ブラウンP「…」汗タラー フランス大使「…」ニコリ 初老の観客「っ…」ヌヌゥ 211 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/31(木) 21 18 45.53 ID 1xja7xEro 続きはCMのあとです 212 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/31(木) 21 19 39.06 ID ssfedPyyO CMとは(哲学) ブラウンPvsショクエモンP その5 パート2へ戻る
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751 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 14 32 04.16 ID +Smt3iqlo … 翌日、ジビエ料理店『食獲者』は、開店前から行列ができていた。 限定15品の、店内ライブキッチン。 それだけでなく、彼自身の普通のジビエ料理もなかなかの腕前であるため、 せっかくなので食べたいという人も集まったのである。 やがて、開店時刻がやってきた。 752 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 14 40 36.92 ID +Smt3iqlo 食通の友人「へいらっしゃい」 客1「クォーターサイズアラフライ定食お願いします!」 食通の友人「かしこまり」 これが今回の目玉、『クォーターサイズアラフライ定食』。 例のアラフライを、1/4にカットしたものをメインにした定食だ。 元々のアラフライはビッグサイズで、一人で食うには多すぎるので、これくらいのサイズが丁度いいのだろう。 ??「やあ、来たよ。約束通りにね」 野郎の賑わう声ばかりの店内から、女性の声が聞こえた。 帽子をかぶった女性が、食通の友人へ挨拶しに来た。 ブラウンP「実際に話すのは初めてだね。初めまして、昨日電話した者だ」 明確には名乗らず、あくまで客の一人に扮しているようだが… 彼女がブラウンPで、間違いないだろう。 753 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 14 45 49.66 ID +Smt3iqlo そして、帽子をかぶってはいるが… 人間ではあり得ないような、特徴的な髪の色をしている。 そして彼女の右目をよく見ると、どうやら青のカラーコンタクトを入れて、左目と同じ色へ見せているようである。 その本来の色は、おそらく黄色。オッドアイであることを隠しているのであろう。 食通の友人は、一目で分かった。 フレンズは自身が人間だと思い込むことで、耳と尻尾を隠せるそうだが、 彼女はそれをやっているのだ。 ブラウンPもまた大臣と同じく、フレンズであると。 754 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 14 55 31.43 ID +Smt3iqlo ブラウンP「私も頼もう。クォーターサイズアラフライ定食ひとつ。はい、予約チケット」 食通の友人「まいど。えー、ではこれより!ライブキッチン開始とさせていただきます!」 客1「オー!」パチパチパチパチ 客2「待ってました!」パチパチ 客達『ショックエモン!ショックエモン!ショックエモン!』 ブラウンP「ショックエモンっ、ショックエモンっ、ショックエモンっ」 755 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 14 57 09.11 ID +Smt3iqlo 食通の友人は、綺麗に洗浄済みのアライちゃん達を持ってきた。 アライちゃん4「おぼれじぬかとおもったのだ…」ゼェハァ アライちゃん5「ひとがいっぱいいるのだ」 アライちゃん7「いいにおいしゅるのら!」 アライちゃん8「たのしそーなとこなのだ!ほけんじょとぜんぜんちがうのだ!」 アライちゃん9「いいにおいするのだ!ひとしゃん、だしてほしいのだ!ごはんさがすのだぁ!」 いつも通り、このアライちゃん達も、「これから美味しいご飯をつくる」と 食通の友人に吹き込まれているのだ。 アライちゃん達は、自身の運命を知らず、何か楽しげな雰囲気に飲まれ、期待に胸を高鳴らせていた。 756 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 15 10 54.49 ID +Smt3iqlo … アライちゃん4「あぢゅいのだあああああああああああ!!」ジュワアアアアア アライちゃん5「ぎびぃいいいいいいいいいいいいい!!!」バチバチ アライちゃん7「のぎゃぁあああああああああああ!!!」ドジュウゥウ アライちゃん8「だずげえええぇ!うぞずぎぃ!おいじいものぐれるっでいっだのにいぃいぃ!!!」ジュワアアアア アライちゃん9「あぢゅい!あぢゅいのだぁ!やだぁ!じにだぎゅないぃぃいいぃ!」ジュワアパチパチ 食通の友人「ヒャッハー!もっと熱がれ苦しめ命乞いしろォ!己の罪を噛み締めながら、地獄の業火でくたばりやがれェーッ!ヒャーーーハハハハハハ!!!」 客達『うおおぉおぉーーーー!』 客1「すげぇ…これが生で見るアラフライ調理…」ゴクリ 客2「マジキチだぜ…。ショクエモンP、マジで頭がイってやがる…」 客3「この人達頭おかしい…俺含めて…」 ブラウンP「ふふ…素晴らしいよ…」ゾクゾク ブラウンPは、携帯電話を取り出す。 757 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 15 12 17.55 ID +Smt3iqlo ぱしゃ。 油の中で苦悶し絶叫する、アライちゃん達の顔を撮影する。 ぱしゃ。 異様なテンションでライブキッチンを披露する、ショクエモンPの顔を撮影する。 ぱしゃ。 ライブキッチンを眺める、観客達の顔を撮影する。 ブラウンP「ふふ…。いい顔、いただき」 まだまだ満足し足りないのだろう。油の中で苦しみ、絶命していくアライちゃん達の顔を、動画で撮影している。 ブラウンP「…事実は小説より奇なりとは、まさにこの事だね…」 758 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 15 23 40.47 ID +Smt3iqlo アライちゃん5「じにだぐない!あらいしゃん、じにだぐないのだあ!」ガシッ グイッ アライちゃん7「おごぼっ!」ザブン アライちゃん4「のぎゃああ!」ザブン アライちゃん5は、姉妹達の体を踏み台にし、鍋から出ようとする。 アライちゃん5「あらいじゃんは!いぎるのだああ!おがーしゃんが、しぬまえにいったのだ!しまいでいちばんつよくそだてって!」バシャバシャ 全身大火傷で、フライの衣に覆われかけているアライちゃん5。 どうやら、やっと母親の死を受け入れたらしい。 大きな成長と言えるだろう。 アライちゃん5「だがら!あらいしゃんは、おがーしゃんとのやぐぞぐを、まもるのだぁ!いぎなぎゃいげないのだあああ!」ズルリ アライちゃん4「」ジュワアアアアア アライちゃん7「」ジュワアアアアア 姉妹を踏み台にしたおかげで、あと少しで鍋から出られそうなアライちゃん5。 759 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 15 29 27.72 ID +Smt3iqlo 食通の友人「おっと。料理が鍋から落ちちまう」ガシッ 食通の友人は、菜箸でアライちゃん5の頭を掴む。 アライちゃん5「のだあぁっ!?」ビクッ 食通の友人「もう、おかーしゃーんって叫ばないのか?ようやく親離れしたか、成長したなぁ」 アライちゃん5「やめるのだおねがいなのだあらいしゃんしにだぐないのだもうあづいのやなのだおねがいなのだはなすのだ」ジタバタ 食通の友人「だったらその成長を報告しに行きなァ!天国のおかーしゃんのところへよォ!」ポイッ アライちゃん5「のぎゃああああ!!!あぢゅいのらあああああ!」ボチャーンッジュワアアアアア 食通の友人「ん?違うな。母親がいるのは天国じゃなく、地獄か?いや、それも違う…」 食通の友人「冷蔵庫の、中でした」 観客達『ドワッハハハハハ』 やがて、アライちゃん達の声は完全に止まった。 760 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 15 33 18.91 ID +Smt3iqlo アラフライちゃん4「」ホカホカ アラフライちゃん5「」ホカホカ アラフライちゃん7「」ホカホカ アラフライちゃん8「」ホカホカ アラフライちゃん9「」ホカホカ アラフライが、完全に出来『揚』がった。 食通の友人「さーて、それじゃー切っていきますよ」スッ ざくざくと、アラフライを食べやすいサイズにカットしていく。 食通の友人「へいおまち!クォーターサイズアラフライ定食、15皿ァ!」 客達『ウォォオォォー!ショックエモン!ショックエモン!ショックエモン!』パチパチパチパチ 店内ライブキッチンは大成功だったようだ。 761 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 15 40 02.86 ID +Smt3iqlo … アラフライ定食は完売。 残りの客達は、冷蔵庫の中のアラジビで作れる料理や、鹿や猪、アライグマ等のジビエ料理を注文した。 大繁盛であった。 ブラウンP「ご馳走さまでした」 食通の友人「お粗末様」 ブラウンP「いやぁ、良かったよ。料理の味も、ライブキッチンも。またいつか頼もうかな」 食通の友人「…」 おそらく、アライちゃんバーグではここまでの盛り上がりは期待できないだろう。 自身はこの先、アラフライを超えるライブキッチンができるのだろうか? …自らの壁を越えることの困難さを、食通の友人は感じていた。 食通の友人「…ブラウンPは、自分の店はあるんですか?」 ブラウンP「私にはないよ。一応調理師免許を持ってはいるけど、本職は料理人じゃない」 食通の友人「じゃあ本職は?」 ブラウンP「それを言うと身バレしそうだからやめとくよ。ほら、この通り私は変装してきてるんだから」 762 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 15 46 51.29 ID +Smt3iqlo 客1「ん?今、ブラウンPって言いました?」ピクッ 客2「ブラウンPが来てるのか!?」 客3「どこだ!?」キョロキョロ 食通の友人「あっ…」 ブラウンP「…会計にしよう」 ブラウンPは、会計を済ませると、そそくさと出口の方へ行った。 ブラウンP「…さっきの顔、みんないい表情だったよ。夢に出てきそうなくらい」 食通の友人「え」 ブラウンP「捗りそうだよ、本職の方もね」 彼女はそう言うと、店を後にした。 763 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 15 47 28.07 ID +Smt3iqlo つづく 767 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 17 49 40.27 ID yMXW7SiGo 血抜きもしない捌きたて生肉は流石に腹壊すだろ…… リアルタイムで切り分けながらの焼き肉なら大丈夫そうだけど 768 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 18 03 35.80 ID WebC/hXt0 589に寄生虫や病原体は無いって書いてあるから大丈夫なはず 170を見るに死ぬとウイルスとかも増えるみたいだけど 若い猟犬のデビュー サスケェ!その1 パート1へ戻る
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98 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/08(火) 23 00 10.28 ID JXJuhXZZo 途端に、アライちゃん2の顔から血の気が引く。 尻尾に感じるこの圧力はこれで2度目だ。 アライちゃん2「あ…う…」プルプル 食通の友人「…俺も悪かったな」 アライちゃん2「え…」 食通の友人「さっきから『殺すぞ』とか言ってる割には、実行に移さないし。口だけ野郎だ俺は。反省しなくっちゃあな~…」ニギニギ アライちゃん2「は…はなすのだ…おねがいなのだ…あらいしゃんは、ただおうちにかえりたいだけなのだ…」プルプル 食通の友人「さっき逃げるなって言ったよなァ!?騒ぐなって言ったよなァ!おとなしくしろっつったよなあぁ!」グググ アライちゃん2「いだいいだいいだいしっぽがいだいのだぁ!」 食通の友人「フゥーッフゥーッ、生かしておいてやってると思ったら付け上がりやがって…もー許さねェ」 101 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/08(火) 23 09 04.92 ID JXJuhXZZo アライちゃん2「た、たす…け…そ、そうだ、あ、あらいしゃんを、たすけて、くれたら、お、おいしい、おやさいを、あげるのだ」ガチガチブルブル 食通の友人「フゥーッフゥーッ…」ニギギギギ アライちゃん2「このいえに、はいるとき、お、おいしそうな、おやさいの、はたけが、みえたのだ」ガチガチブルブル 食通の友人「…」 アライちゃん2「そ、そのおやさい、あらいしゃんが、おまえに、はんぶんくれてやるのだ、だ、だからはなすのだ」ブルブル 食通の友人「それうちの家庭菜園」 アライちゃん2「か、かて、な、なんなのだ?」 食通の友人「そっかー…。逃がしたら、半分持ってくのかー。そっかー…」 アライちゃん2「な、なにいってるのだ、はたけは、みんなのものなのだ」 食通の友人「^^#」 102 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/08(火) 23 17 30.42 ID JXJuhXZZo アライちゃん2「と、とりひき、なのだ、あらいしゃんは、かしこいのだ、だから、た、たすけるのだ」ガチガチブルブル 食通の友人「まあいいや…それより、ちょっとダンスの練習に付き合ってくれよ」 アライちゃん2「だ、だんす…?」 食通の友人「ああ。今ちょっとダンスの練習してんだが、振り付けがどうにも覚えらんなくてさ。それに付き合ってくれたら、今は殺さないでおいてやる」 アライちゃん2「わ、わかったのだ、だ、だんす、するのだ」 食通の友人「オーケイ、シャルウィダンス」スッ 食通の友人はタブレットPCを取り出し、 YouTubeで動画を再生し始めた。 104 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/08(火) 23 22 37.68 ID JXJuhXZZo タブレットPCを片手で操作し、音量を上げる。 右手で、アライちゃん2の尻尾を握り、中吊りにしたまま。 アライちゃん2「だ、だんす、するから、はなしてほしいのだぁ!しっぽがいたいのだ!あたまにちがのぼってくるしいのだぁ!」ジタバタ 先程から中吊りにされているアライちゃん2の顔は真っ赤だ。血が上っている。 食通の友人「レッツスタート」ポチッ ズッタンズッタンズッタンズッタン… 音楽が流れ始める。 105 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/08(火) 23 25 55.09 ID JXJuhXZZo アライちゃん2「しっぽいたいのだぁ!はなすのだああぁ!このままじゃだんすできないのだぁ!」ジタバタ 食通の友人「さーて、今度こそ。動画の通りバッチリ、振り付け覚えるぜー♪」 『純情~スンジョン~』DJ OZMA https //youtu.be/KFpMipVzLs0 食通の友人は、音楽のリズムに合わせて体を上下し始める。 アライちゃん2の尻尾を握るその右手に、強く強く力を込めながら。 106 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/08(火) 23 26 28.81 ID JXJuhXZZo つづく 108 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/08(火) 23 38 08.01 ID ua2il8w40 クッソ懐かしいもん持ってきたな アライちゃんがどう取り乱すか楽しみ 109 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/09(水) 00 05 03.10 ID 7NB2/XZz0 乙です!続きが楽しみでしかたない! アラジビフェスとショクエモンP―下ごしらえ編その5(素敵なダンス編) パート1へ戻る